倫理基本方針
平成11年(1999年) 2月 1日制定
平成13年(2001年) 4月14日改訂
平成16年(2004年) 6月12日改訂
平成19年(2007年) 10月31日廃止
株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
- 当社の目的と使命
当社、株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(ジェイテック)は、熱傷や難治性潰瘍、変形性関節症などの患者に、新しい治療手段として最先端の組織工学技術を活用したヒト培養組織を提供し、社会貢献するために設立したベンチャー企業である。
当社においては、その目的を達成するために、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下、「総合機構」という)より融資を受けて、自己の治療に用いる培養皮膚の研究開発と提供、他の患者の治療に用いる培養皮膚の研究開発、及び、自己の治療に用いる培養軟骨・骨の研究開発を行う。
本基本方針は、ヒト組織・細胞を研究開発、製造目的に取り扱う場合に遵守すべき事項を整理、要約したものである。 - ヒト組織・細胞を採取する際の説明と同意等
当社は、組織・細胞採取を行う医療機関に次の点を求める。
- 組織・細胞提供対象者が組織・細胞の提供を拒否しても、医療機関は、その対象者に対し、医療上の不利益を被らせてはならないこと。
- 組織・細胞を採取する場合には、研究目的・治療目的に関わらず提供施設の倫理委員会においてその科学的・倫理的妥当性が審査され、了承されていること。なお、海外からの入手等で提供施設の倫理委員会の審査が不可能な場合には、個別にJ-TEC倫理委員会において審議され、了承されること。(平成12年12月26日医薬発第1314号「ヒト又は動物由来成分を原料として製造される医薬品等の品質及び安全性確保について」準拠)
- 問診及び感染症などの臨床検査の結果、別途定める組織・細胞提供者不適合基準に相当しないことを確認した対象者から採取すること。
- 組織・細胞を採取する施術者が、医療の専門家でない提供者にも理解ができるように、次のア)、イ)に示した内容について、十分な説明を行った上で文書による同意を得ること。なお、その説明と同意は、組織・細胞の採取前に行うこと。
- 組織・細胞提供者自身の治療を目的とせず、知見の集積や他の患者の治療を目的として採取する場合には、次の項目について平易な表現による文書を手交して十分な説明を行うこと。
- 適正な医療行為により採取され、廃棄される組織・細胞の一部が当社において組織�・細胞利用医薬品等の研究・治療に用いられること。
- 組織・細胞の提供を拒否しても、本来の治療内容に影響することはないこと。
- 提供者のプライバシーは保護されること。
- 研究開発・製造に必要な有効性、安全性、品質管理に関わる情報であり、且つ、個人が特定されない情報については提供者の同意を前提として、医療機関から当社に伝達されること。
- 組織・細胞提供者自身の治療を目的として採取する場合には、当該医療行為のリスクとベネフィットについて、平易な表現で書かれた文書を手交して十分な説明を行うこと。
- 無償提供
当社は、組織・細胞を採取する医療機関が、組織・細胞提供対象者に対して、善意の意志による無償提供と当該組織・細胞の所有権の放棄を求め、文書にて同意を得られた場合にのみ組織・細胞の採取を行うことを求める。
当社は、今後、培養皮膚等の供給により、利益があがった場合には、熱傷等の医療研究推進のため、利益の一部を寄附するなどして、社会還元に努める。 - ヒト組織・細胞を用いた研究開発・製造
当社は、採取された組織・細胞の受入れについて、提供者と採取医療機関の事前同意があるものを対象とする。受入れた組織・細胞は研究開発・製造の目的のみに使用し、他目的への流用はしない。余剰分、不適合なものは廃棄処分とする。
当社取締役会は、研究開発・製造計画の倫理的、科学的妥当性について社内及び医療機関の倫理委員会に審査を依頼する。また、研究開発、製造上で得られた情報を必要に応じて採取医療機関及び治療を行う医療機関に提供する。
組織・細胞の研究開発・製造は医療用具・医薬品のGMPに準拠し、試験データの記録・保存・管理を行ない、品質管理・品質向上に努める。組織・細胞の取り扱いにあっては安全レベルを設定して、物理的封じ込めが可能な施設で行い、安全確保に努めるとともに取扱者や移植者に異常が生じた場合の対応についての危機管理を行う。
当社は、事業の恒久的な存続を考慮した上で、提供された組織・細胞の培養行為などによる付加価値の創造に対して利益を確保する。 - 倫理委員会の設置とその機能
当社は、倫理委員会を設置するとともに、組織・細胞採取を行う医療機関に倫理委員会の設置を求める。倫理委員会には、医療関係者以外の有識者の参加も求める。医療機関の倫理委員会においては、組織・細胞提供者からの同意の取り方及びその文書・様式、研究計画などの倫理的・科学的妥当性について事前審査を行うとともに、定期的にフォローアップを行うことを求める。当社の倫理委員会においては、当社と利害関係を有しない外部委員が半数以上を占める構成とし、倫理的妥当性について、審査を行うとともに、組織・細胞の収集・提供の実施状況について評価を行い、その結果を取締役会に通知する。
当社は、医療機関及び社内の倫理委員会から指摘を受けた場合には、速やかに改善する。 - 情報の保護と公開
当社は、採取医療機関に対し、組織・細胞提供者個人が特定されうる情報については、採取医療機関において、厳重に管理し、外部に漏洩しないことを求めるとともに、採取医療機関から当社に対し、組織・細胞提供者の同意を得て、培養された皮膚等の有効性、安全性、品質管理に必要な情報の提供を求める。
倫理委員会の委員名簿、組織・細胞の収集・提供の実施状況、採取医療機関の倫理委員会からの指摘事項、及び、当社における倫理委員会での審議結果はインターネット上で公開する。 - 総合機構への報告、連絡
当社は、総合機構に対し、研究開発の進捗状況について定期的に報告するが、その際に採取医療機関等の倫理面の対応状況についても報告し、総合機構より改善指導があった場合には、それに従う。
- その他
当社は、培養された皮膚等の有効性、安全性、品質の確保については、薬事法等関係法令、ガイドラインの規定を遵守し、事故などの健康被害がおこらないよう最大限の注意を払う。また、万一、健康被害が起きた場合には、速やかに関係機関に報告するとともに、必要な対策を講ずる。
ヒト組織・細胞の研究開発利用は日進月歩であり、また、社会通念などによっても倫理観は変化するため、本規定も適宜見直しを行う。








