Crosstalkクロストーク Vol.4
「管理職編」

ジョブローテーションを積み重ねることで
培ったもの、見えてくるもの。

J-TECの各組織を束ねる4人の管理職が語る、人材育成への思い、複数の部署を経験することで見えてくるもの、そして忘れられないエピソード。変化を楽しみ、失敗を恐れず挑戦してきた4人のしなやかな強さ、何よりもJ-TECへのあふれる愛が伝わってきます。

Talk Member

経営企画部
Y·K

2012年4月入社

Profile

品質管理部
S·M

2006年1月入社

Profile

営業部
Y·Y

2021年7月入社

Profile

製造部
F·M

2006年9月入社

Profile

Talk 01

若手の育成で心がけていること、
大切にしていること。

Y·K

ひとつは「相手をステージに立たせる」ことです。自分も試行錯誤して成長させてもらってきたように、今度は自分が部下にミッションを与え、より広い範囲の仕事をどんどん任せてみる。前に立つ仕事をやることで人は成長するし、周りもその人のことを見るようになってきます。もうひとつ、単にマニュアルに従った仕事をするのではなく、「深みのある仕事を促す」ことを心がけています。基礎の上に応用があります。自分の得意分野だったり、ずばぬけたジェネラルな力だったり、何か自分の軸になるものを作ってほしいです。

Y·Y

当社のような成長途上の事業では次々と新しい課題が出てくるので、まずは自ら頭と手を働かせて「やってみせる」のが私のスタイルです。そのうえでタイミングをはかって、部下に任せて「させてみる」。それで成功体験を積ませるのが重要だと思っています。部下に課題解決を丸投げするのはもっての外ですが、自分の手ばかりを動かしすぎてもなかなか部下は育ちません。

S·M

まず、人となりを知り「その人に合わせた指導」をすること。私のスタイルをそのまま伝えて成長する人もいますし、そのやり方が合わない人もいます。また、1を伝えただけで自分でシナリオを作り進めていける人もいれば、5まで説明してようやく先が見えてくる人もいますので、その人の特性に合わせた指導を心がけています。その他、仕事に主体的に取り組んでもらうために、何のために仕事を依頼しているのかをしっかりと説明することと、時間管理など仕事共通のスキルについても意識的に指導しています。どの部署に行っても活躍できる人になってほしいので、基本的なポータブルスキルについてはうるさいと思われるくらいに言うようにしています。

F·M

会社が求める人材というのがあって、そこに誰を当てはめるかということも大事ですが、それに加えて、私は「その人が将来的にどうなりたいか」、「私としてどう育てたいか」というところをしっかり考えた上で育成していきたいと考えています。そうでないと、お互いに納得できないだろうと思うんです。その上で、この人は今、何が足りないかというところはちゃんと見据えた上で、補っていく必要があるだろうと思っています。

Talk 02

立場が変われば見えてくるものがある。
ジョブローテーションの意図はそこにある。

Y·Y

私は転職組で、前職では医薬品事業の生産管理や経営企画の仕事に携わっていました。そこで培われたのは、まず売上やコストといった「数字」を読む力。そして上位者に自分の考える戦略や施策をどう伝えるかを徹底的に鍛えられたので、ロジカルシンキングや簡潔な文書を作成するスキルが身につきました。こうしたスキルは、J-TEC営業企画における販売戦略の立案や規制当局との交渉にも、大いに生きています。

Y·K

入社して10年間は「薬事部」で働いていました。再生医療に関する法改正への対応に始まり、再生医療等製品の承認申請、コンサルティング事業の立ち上げ、社内教育、業界活動など、薬機法や再生医療等安全性確保法に基づく実務を幅広く行っていました。開発や製造、販売部門など様々な立場の人と関わる中で見えてくるのは、「それぞれの現場から見える景色がある」ということ。風船のように「こちらを押せばあちらが膨らむ」ということもたくさんあります。様々な仕事を経験すればするほど、様々な世界観を知り、いろんな見方をできるようになり、全体を鳥のように俯瞰してより大きな仕事に取り組む力がつくと思います。

F·M

私も研究開発から品質管理へと部署を異動し、現在は製造部で製造工程管理やデータ分析、工程改善などに携わっています。さまざまな部署を経験して思うのは、Y・Kさんが今言われたように、ひとつの場所だけにいたのでは見えなかったものが、違う部署に行ったことで見えてくること。良いところも、悪いところも含めて。それは自分にとっても会社にとっても、プラスに働いていると思います。

S·M

私は品質管理、製品開発、生産技術を経験し、12年ぶりに品質管理に戻ってきました。それぞれの部署、それぞれの立場で考えることが違うため、多面的に物事を考え、共通点や妥協点を見出したりする中で、問題解決策を提案する力、実行する力は備わったように思います。その一方で、自分ではわかっている気になっていたけれど、他部署に行くと、いかに自分が知らないかということを思い知らされることもあります。そういう意味では、複数部署を経験したことは自分にとってすごく良かったと素直に思います。

Y·K

歳を重ねるごとに、「自分が何者でもない」って感じる機会は、だんだん減ってきますよね。こなれてきた頃に、自分が通用しない世界に放り込まれる。それは人間としても成長する機会になると思います。

Y·Y

とはいえ、どの部署の仕事にも共通するベースみたいなものがある。それがあるから、一瞬グッと落ち込むことがあっても、巻き返す底力になりますよね。

S·M

それはほんとにそう。私自身、もともと品質管理で試験をするという仕事から、試験を作るという仕事に変わって、そのうち資材開発、機械開発とか、部門をまたぐ仕事や未経験の業務を担当する等、仕事の種類も規模も大きく変化してきました。初めての業務に取り組む際は、、やっぱり最初はかなり怯むんです。でも、基本は持っているはずだし、時間をかければなんとかなるよね、今までもなんとかなったし、とかなり図太くなりました(笑)。

Y·Y

S・Mさんでも怯むんですか。

S·M

怯みます、怯みます(笑)。

Y·K

周囲にとっても、誰かが抜けることで、あの人がなんとかしてくれるだろうという甘えがとけ、いい意味での緊張感が生まれる。これもジョブローテーションのメリットでしょうね。

Y·Y

研究開発から製造、さらには営業という機能が一つの社屋内に集まっているのがJ-TECの強み。変な例えですが、ドラゴンクエストというゲームでは複数の職業を経験することで「魔法を使える戦士」のような強いキャラを作ることができます。それと同じで、ジョブローテーションで様々なスキルと経験を手に入れ、「製造にも詳しい営業」「市場を熟知した研究者」のような強いキャラに成長できるのが、この会社で働く面白さだと思います。

Talk 03

記憶に残る仕事。

F·M

私が今でも鮮明に覚えているのは、自家培養表皮 ジェイス®の承認を得るためのデータを取るために、チーム全員が早朝に集合し、みんなでひたすら試験をしたこと。承認のためのデータなのですごく緊張して、全員が無口になってひたすら作業を続け、終わったのがお昼過ぎごろ。結果はうまくいったものの、私が入社してすぐの仕事で、もし失敗したらJ-TECにはいられないだろうなって思ったぐらい緊張しました(笑)。

S·M

私は、生産技術で担当していた組織処理自動機の開発業務。前任者や元親会社からバトンを渡され、それを持って走らなければいけないという中で、私にとっては初めての機械開発であり、苦労の多い業務でもあったため、ずっと忘れることはないだろうと思います。製作メーカーとも試行錯誤し、多くの方々の協力を得ながら機械ができ上がっていくプロセスを経験できたことは、私の糧にもなっています。残念ながらまだ現場導入に至っていないため、引継いだメンバーたちがきっと成遂げてくれると思います。

Y·K

心に残る仕事は、再生医療に関する大きな法改正への対応を通じて、社内外で様々な経験をすることができたこと。僕が入社したのはちょうど自家培養軟骨ジャック®承認の年で、社内においてある種の完成された世界観、価値観のようなものがあったところへ、外から新しいルールが入ってくるというタイミングでした。知識も経験もゼロの状態だった当時の僕は、新たな法律やルールをいち早く勉強して、先入観なく吸収することができました。それを社内外に啓蒙したり、みんなと一緒に勉強しながら、様々なルールをアップデートしたり、新規事業を立ち上げたりできたのは、自分にとって原体験です。自家培養角膜上皮ネピック®承認申請業務で、その変化を薬事の実務に落とし込めたことも自信に繋がりました。

Y·Y

私は新製品(自家培養角膜上皮ネピック®)の保険償還価格の交渉ですね。印象に残っているのは、一緒に取り組んだ同年代の仲間との関わりです。ここにいるY・Kさんが薬事という立場で承認を取得する仕事を成し遂げ、その後を託されて私と自家培養角膜上皮ネピック®研究開発リーダーの二人三脚で承認された製品の価格を厚労省と交渉する仕事をやりました。結果、規制当局が受入可能な範囲で会社の利益を最大化するような保険償還価格を獲得でき、大きな成功体験となりました。規制当局に内示をもらった帰りの新幹線の中、二人で一杯やりながら少し涙を流したのは内緒の話ですが(笑)、苦労が報われた瞬間でした。

Talk 04

自分の一歩が、世界の一歩になる。
〜J-TECで働く魅力とやりがい〜

Y·K

J-TECでの実務の最前線=再生医療の最前線であること。あらかじめ整った道を進むというよりは、自分たちで切り拓いてスタンダードをつくっていくような面白さと責任感があります。さらに最近では、競合が現れる中で前に進んでいかなければいけません。言ってみれば、「自分の一歩が世界の一歩」になる。本気を出したら会社で一番になれるし、世界でも一番になれる。J-TECはそういう場所だと思います。

F·M

それほど大きな会社ではないですが、J-TECは再生医療のリーディングカンパニー。だから再生医療発展の生き証人になれる。それがJ-TECで働く大きな魅力です。

S·M

自分の意見を反映できる規模の会社ですので、変えるチャンスがある。それがJ-TECで仕事をしていて面白いところ。もちろん、若手にも変えていくチャンスは大いにあります。それがこの会社の魅力かなと思います。

Y·Y

会社の将来に直結する重要な業務を任せてもらえるのが大きな魅力ですが、それ以上に私は営業という立場なので、やはり患者さんの生活の質の向上に大きく貢献できるのがすごいと思っています。これまで難病のせいで厳しい闘病生活を送っていた女の子が、J-TECの製品による治療がすごく良く効いて「好きなだけ趣味に取り組めるようになって幸せ。将来の夢が持てるようになった。」という話を聞いたときには、涙が出ました。膝が痛くて歩くのが辛いと言っていた方が、痛くなくなって好きな運動ができるという話を聞くだけでも嬉しいですし、そういう喜びを得られる仕事ってなかなかないと思います。

S·M

「再生医療をあたりまえの医療にする」という会社の方針に強く共感し、微力ながらも貢献できている。それはやっぱりやりがいにつながりますよね。

F·M

女性の働きやすさということで言えば、私が入社した頃は女性の比率は今のようには多くなかった。産休・育休を取得した第1号と2号が、ここにいる私たちですものね(笑)。私たちはまず、そういう制度を作るというところから始めたから、今女性たちが活躍しているのを見て、素直に嬉しいと思います。仕事の面白さ、やりがいもあるのでしょうね。

S·M

いろんな制度も充実しているし、女性社員はそれらを上手に活用して、上手に働いているなと思います。

Y·K

僕は支え合いが大切だと思っています。制度づくりも含めて、様々な方が働きやすい環境を作るというのはもちろん大事なことですが、根底に「支え合える風土」があるからその仕組みが成り立つし、多様な社員が活躍できるということを忘れてはいけないと思います。

F·M

今まで支える側だったのが、体調不良とか親の介護などで今度は支えられる側になる。お互い様ということです。だから、「子どもが熱を出したからすみません」と言うこと自体も不要だし、「大丈夫だよ」って言えるような仕組みが普通にできるといいなと思います。

Y·Y

ただ現実問題として、何人かまとめて抜けてしまった場合、支えている側の負荷が非常に重くなってしまう。そんな場合に備えて、仕事の負荷を分散する仕組みや、業務を効率化・標準化する仕組みを、会社として考えていかないといけません。そういう意味では、まだまだ解決すべき課題はありますね。

Talk 05

求める人物像、
そして未来の仲間へのメッセージ。

Y·Y

「未開の地を自分の力で切り開く意欲のある人」、「新しい課題や困難に取り組むことを単純に楽しいと思える人」、そして「世の中の役に立つことに喜びを感じられる人」。再生医療で一緒に世界を変えていきましょう!

Y·K

「どんな壁があっても一緒に再生医療事業を成功させたいと思える人」、「どんな仕事に対しても積極的に深みをもって行動できる人」を待っています。ここでしかできない仕事があります。ぜひ一緒に挑戦しましょう。

S·M

部署によって求める人材は違うかもしれませんが、共通しているのは、「自分で考え行動できる人」だと思います。ただし、仕事はひとりではできないことが多いため、周囲の協力を得て、自己判断しないことも大切です。もうひとつ大事なことは、J-TECのビジョン「再生医療をあたりまえの医療に」に対して意義を感じられるかどうか。会社のめざす未来に共感できたら、きっと仕事は面白くなるはずです。

F·M

「お互いを尊重し、謙虚に業務を覚え遂行できる人」を求めています。一緒に再生医療の発展をめざしましょう。