ニュースリリース

2023年03月28日ニュースリリース

名古屋大学からのプレス発表のお知らせ

名古屋大学とタイ王国チュラロンコン大学と連携 ~非ウイルスベクター法CAR-T細胞によって治療抵抗性悪性リンパ腫の治療に成果~

名古屋大学より、同大学が支援しているタイ王国チュラロンコン大学のCAR-T細胞を用いた臨床研究の成果について、プレス発表がありましたのでお知らせします。

名古屋大学大学院医学系研究科小児科学分野の高橋義行教授、先端医療開発部の西尾信博特任講師らの研究グループは、信州大学医学部小児医学教室の中沢洋三教授らの研究グループと共同で、非ウイルスベクターであるpiggyBacトランスポゾン法※を用いたCAR-T細胞の培養法を開発しました。 その培養法を用いて、名古屋大学の支援のもと、2020年からタイのチュラロンコン大学病院において急性リンパ性白血病と悪性リンパ腫に対する臨床試験が行われていました。 この度、悪性リンパ腫を患う5名の患者さんの治療に効果があったことが報告されました。 また、プレス発表では、今後、名古屋大学でも日本での悪性リンパ腫に対するCAR-T細胞を用いた医師主導治験の開始を予定していることも合わせて報告されました。日本での医師主導治験に用いられるCAR-T細胞は、当社が製造する予定です。

詳細は、下記名古屋大学のお知らせをご覧ください。

~当社は名古屋大学と連携し、CAR-T細胞治療技術の製品化・実用化を目指します~

当社は、日本の再生医療のトップランナーとして、2007年に国内初の再生医療等製品となる自家培養表皮の製造販売承認を取得し、2009年より保険適用を受け 販売を開始しました。2013年に自家培養軟骨(整形外科領域)、2020年に自家培養角膜上皮(眼科領域)、2021年に自家培養口腔粘膜上皮(眼科領域)も製品化を実現し、 製造販売を行っています。2023年3月17日には、5つ目の製品となる、白斑治療を目的としたメラノサイト含有自家培養表皮の製造販売承認も取得しました。
当社は、これまで培ってきた自家細胞を用いた再生医療等製品のプラットフォーマーとしての経験とノウハウを生かし、日本の大学発のシーズを企業が引き受けて実用化する産学連携の流れを加速させたいと考えています。今後も名古屋大学と連携し、患者さまの生活の質(QOL)向上に貢献できるよう本自家CAR-T細胞治療技術の製品化・実用化に取り組んでまいります。

用語説明

piggyBacトランスポゾン法: 酵素ベクター法の1つであり、ウイルスベクターを用いず、ある特異的な配列に挟まれた遺伝子を染色体に組み込むことのできる遺伝子導入法。

ご参考

自家CAR-T細胞製造技術の特許ライセンス契約締結に関する当社ニュースリリース(2018年6月21日)