コラム・トピックス

2022年03月09日【再生医療★インサイド】

受賞してうれしく思っていること

畠社長

畠社長

このたび、弊社の自家培養表皮『ジェイス』が第10回技術経営・イノベーション大賞 
経済産業大臣賞をいただくことになりました。

そこで、去る2月15日、東京如水会館にて記念講演会及び表彰式が開催され、私と開発リーダーの井家とで、受賞者として参加させていただきました。新型コロナウイルスの蔓延下、限られた参加者ではありましたが、多くの関係者のご配慮のもと、晴れやかな会を開いていただきましたこと深く御礼申し上げます。

この受賞は、かつてはスーパーコンピューター『富岳』や本庶先生がノーベル賞を受賞されたことでご存じの画期的がん治療薬オプジーボなどがあります。このような素晴らしい技術のもとに、弊社自家培養表皮ジェイスを仲間に入れていただき、とても光栄に思っております。選考理由には『治療困難であった重症熱傷治療におけるゴールドスタンダードとして、多くの患者の救命に寄与している。また、メーカー型のバイオベンチャーとして画期的な事業を展開。自家培養表皮は、ジェイスが国内初の再生医療等製品であり、(中略)医療機関と連携して安定供給できる体制を構築した点や、累計1,000件以上の移植実績がある点も評価された。』と記載されております。

今回、わたしが一番うれしく思っていますのは、『ジェイス』が単に再生医療製品という技術をつくりあげたことのみでなく、社会実装を実現したことについてのご評価です。患者さんご自身の細胞を使った安定的な医療を実現することは容易でなく、これには、広くご支援いただきました行政の方々はもとより、ご指導をいただきましたアカデミアの先生方、さらには、この治療をよりよく育てていただいた医療機関の先生方、事業を進めるためにたくさんのご配慮をくださった関連企業の皆様、すべてのご助力の賜物と考えております。
また、あえて書かせていただくならば、患者さんの貴重な細胞を扱うことに加え、熱傷のように突発的に発生するニーズに対して、責任感を持って対応してくれた社員ひとり一人の努力をご評価いただけたことも、本当にうれしくおもっています。

あと私たちのすべきは、こうした再生医療をより安定的な産業としてすすめ、その価値を拡大していくことです。いまだ十分ではありません。文字通りイノベーション大賞にふさわしい事業として、いっそう皆さんの期待に応えるべく、さらなる覚悟を心に期すきっかけともなりました。

2022年3月9日