コラム・トピックス

2024年11月22日【再生医療★インサイド】

新たなスタートライン


メラノサイト含有自家培養表皮

畠社長

先日、当社のメラノサイト含有自家培養表皮が保険収載されました。本品は色素細胞を含む自家培養表皮で、皮膚の白斑に悩む患者さんに使用されます。使用する医師には特定の条件が求められるため、その条件を満たした先生方に使用していただくことになります。まずは良い治療成績を得るために、自家培養表皮のことをよくご存じの先生方にお使いいただき、たくさんの経験を蓄積したいと思っています。再生医療等製品は、保険収載後、どのように社会に実装していくかが重要であり、まさにスタートラインに立った気分です。

「日本でしか受けられない医療」の価値

このメラノサイト含有自家培養表皮について当社英語のホームページで紹介したところ、海外の患者さんから多くの問い合わせをいただくようになりました。彼らの住む国ではこの治療を受けられないため、どのような製品なのか、どこで治療を受けられるのか知りたいと、わざわざご連絡をくださいます。通常の医薬品であれば、まずはグローバルに供給することを試みますが、患者さん自身の細胞を使った医療の場合、まずは細胞の輸送や製造工程、品質管理の仕組みをすべて構築する必要があります。さらに、この製品を適切に使用できる先生方の存在も重要です。これらすべてを海外で同じようにつくり上げるのは簡単ではありません。

そもそも、日本発の再生医療を提供しているのですから、海外から日本に治療を受けに来てもらうのも良いかもしれません。これにより、日本の規制の合理性や先生方の高い技術を示すことができるでしょう。この医療の価値を高めた後、海外のパートナーと連携することも可能だと思います。

当社の製品の価値が高まり、これらをたくさんの方々にご提供する日も間近です。患者さん自身の細胞を使った再生医療ならではのビジネスモデルを、あれこれ考えながら社員と創りあげていきます。

2024年11月22日