「ひざ軟骨」領域

ひざ軟骨の再生医療

私たちはひざのおかげで、立ったり、座ったり、歩いたり等、さまざまな姿勢や動作をすることができます。また、ひざは私たちの体重を支え、日常の動作において地面から足への衝撃を吸収しています。
骨同士が接する面は「軟骨(なんこつ)」で覆われています。関節を覆う軟骨は硝子軟骨(しょうしなんこつ)といい、厚さが2〜4mmほどです。硝子軟骨は軟骨細胞やコラーゲンなどで構成されていますが、約80%が水分です。この水分が、クッションの役割や関節の動きを滑らかにする役割を果たしています。
しかし、ケガや変形性関節症で軟骨が失われると、しばしば歩行も困難なほどの痛みを生じます。
軟骨組織にはもともと血管がありません。したがって、軟骨組織が損傷を受けても、それを治すための細胞も、細胞を増やすための栄養も供給されないので、軟骨は自然治癒しないのです。
自然に治ることが難しい軟骨組織ですが、軟骨細胞には増殖する能力があります。そこで、患者さまの軟骨組織の一部を取り出し、軟骨細胞が増殖できるような環境を整えて作られたのが自家培養軟骨です。そして、軟骨欠損に自家培養軟骨を移植することで修復が期待されます。

ひざ軟骨の再生医療については、「再生医療ナビ」もご覧ください。