コラム・トピックス

2022年07月04日【市民公開講座】

J-TEC市民公開講座 第8回「膝の痛み、年齢のせいだとあきらめていませんか?-いきいき生活のための膝の治療-」

藤枝市立総合病院 整形外科 阿部 雅志 先生

本講座は一般の方々に「整形外科」の最新情報を定期的にお届けすることを目的としています。毎回、自家培養軟骨移植術を多数ご経験されている整形外科の先生を講師にお招きします。今回の講師は、藤枝市立総合病院 整形外科の阿部 雅志 先生です。

藤枝市立総合病院 整形外科では、救急外傷を含めて整形外科一般の広い範囲での疾患に対する治療をしています。

  • 膝前十字靭帯損傷に対する再建術、膝、肩(反復性肩関節脱臼、腱板断裂)、足関節に対する関節鏡を用いた鏡視下手術、変形性膝関節症に対する膝を温存した骨きり術、人工膝関節置換術、関節リウマチに対する人工膝関節置換術
  • 変形性股関節症、関節リウマチに対する人工股関節置換術、大腿骨頭壊死、臼蓋形成不全に対する治療
  • 頚髄症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアなどの脊椎疾患に対する手術
  • 自家培養軟骨移植、リバース人工肩関節置換術
  • 手、足の外科として指の腱の縫合や移植、靭帯の縫合や再建術、関節に対する矯正手術や手根管症候群、肘部管症候群などの末梢神経障害に対する手術を得意とし、専門的な知識と技術をもとに、膝、肩関節外科、スポーツ整形外科、股関節外科、脊椎外科、手の外科を専門にした医師を中心に治療にあたっています。

特に変形性膝関節症、大腿骨内顆骨壊死に対する高位脛骨骨きり術は、自分の膝を温存する手術で、藤枝市立総合病院は静岡県内トップの手術件数です。

阿部先生には、軟骨の治療、変形性膝関節症と骨切り術、前十字靭帯損傷と再建術について、実際の症例を動画を用いて、大変分かりやすくお話しいただきました。是非、ご視聴ください。(撮影日:2022/5/31)

参考リンク:

藤枝市立総合病院 整形外科:https://www.hospital.fujieda.shizuoka.jp/introduct/medi_t/23/421.html

動画の内容:

軟骨損傷と治療(4:18)
変形性膝関節症と骨切り術(12:08)
前十字靱帯損傷と治療(21:00)

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用語解説 ◆これであなたもひざ博士!◆

変形性膝関節症
膝は上下の骨とその表面を覆う軟骨およびその間にはさまるクッションである半月板で構成されています。変形性関節症とは基本的には骨、軟骨に変化をきたしているものをいいます。つまり、レントゲン写真で骨の変形がみられれば、すでに、クッションの半月板はきれて傷んでいるか、または消失しており、その次のクッションである軟骨も傷んでいるか、削れて消失していることになります。膝の痛みがでたとき、大切なことは疼痛は半月板が傷んでいるだけのものなのか、骨軟骨にまでおよんでいるいわゆる変形のためなのかということです。薬を飲んだり、リハビリしたり、注射したりなど保存治療を行っている間はその診断はあいまいでもかまいませんが、手術を行う段階では考えなければいけません。それには膝の専門的な知識や手技を必要とします。

高位脛骨骨きり術
藤枝市立総合病院では膝の変形があるが、外側は比較的傷んでいない患者さんや、変形が強くても年齢の若い患者さん(50代、60代)は骨きり術を行っています。最近は70代、80代の患者さんも多くなってきました。施設によっては人工関節が荷重歩行が早期に可能で、膝を人工物にかえるため、疼痛は改善されやすく、人工関節を選択する場合があります。しかし、人工関節では膝の動きがもともといい患者さんにとってはその動きを失うこととなります。また、ゆるんだり、感染をおこしたりする術後のリスクが大きくなります。もちろん、藤枝市立総合病院においても80歳以上の高齢者や変形の程度が強いものに関しては、人工関節を行いますが、他施設よりも積極的に骨きり術を選択し、行っています。


詳細はこちら↓藤枝市立総合病院 整形外科「変形性膝関節症、高位脛骨骨きり術、人工膝関節置換術について」
https://www.med.kobe-u.ac.jp/ortho/to-patients/sports-and-lower-extremity/